
アルバ・ディ・シルヴェストロ&ミケーレ・ボスカッチ:ステルヴィオ峠
ステルヴィオ峠のスイッチバックは、プロからアマチュアまでライダーにとって神秘的であり、魅惑的で威圧的、悪魔のようにタフで天使のような存在。テレビで放送されたジロ・デ・イタリアの様子と、過去と現在の白黒画像やオンラインのデジタル高解像度画像まで、その魔法は際限なく伝わります。人工道路がヨーロッパの壮大なドゥオーモや大聖堂と同じくらい美しくなり得るのでしょうか?情熱的なサイクリストにステルヴィオの名を口にすれば、献身的な光が目に宿るでしょう。
アジアからアメリカ、ストックホルムからシドニーまで、世界中の人々が各自のスピードで2578メートルのクライムを行いに訪れます。素晴らしい試練、そして何より誇らしい名誉の証のために。
キャラバンアスリートであり、プロアルペンスキーヤーのアルバ・ディ・シルヴェストロとミケーレ・ボスカッチはこの巨大なクライムをよく知っています。登りルートが始まるボルミオから車で約1時間の場所に住んでいる二人は、夏期にはスキーをバイクに取り換え、トレーニングを行います。




偉大なクライムは単なるトレーニングとして存在するのではありません。ミケーレはボルミオから山頂まで21キロのレース、Re Stelvioヒルクライムイベントに頻繁に参加しています。Skimo世界チャンピオンである彼は「ピュアサイクリスト」を追い抜き、1:06:13の記録で優勝。寸差でプロがレースを行う(KOMは現在1:00:56)事を考慮すると、ミケーレがいかに山に慣れているかが伺えます。

今日は、アルバとミケーレは1時間半弱で共に山頂ゴール。彼らのライドを見ると苦しさは全くなく、少しの汗とイタリア人特有の素敵な笑顔を見せ、まるで簡単に見えてしまいます。スピードを出す車やモーターバイク、他のサイクリスト達に混じって山頂に到着。第2シーズンに向けて脚を鍛えるプロライダーの姿もあります。彼らに追いつくようなペースでアルバとミケーレはゴール。
勝者のゲームであり、彼らは自らの環境での勝者と言えるでしょう。「サイクリングとSkimoの唯一の違いといえば季節のみ。片方は冬で、もう片方は夏。」とアルバ。




ステルヴィオ峠の美しさに関わらず、絶景の中で行うクライムの興奮はエンジン音に妨げられます。ライダーが感じる自由と孤立感は台無しになってしまうのです。ライドロケーションとしてのステルヴィオ峠の名声は低下していると言えるでしょう。ラルプ・デュエズやヴァントゥのように、行ってみるべき場所であることは間違いありませんが。しかし他にも素晴らしいライドロケーションが同地域にあります。「オフシーズンのトレーニング場所としては悪くない」とミケーレ。

サイクリストやモーターサイクリスト達は山頂で施設を利用したり、絶景を見下ろし写真撮影を行います。アルバとミケーレはレストランを通り過ぎ、ジャーマンサンドウィッチという最も魅力的な選択をし、下降に必要な脂肪分と炭水化物を補給。
重力と山頂の風が肉体と手を冷やすため、高標高ではレイヤーを重ね、グローブを身につけることが重要。




ミケーレとアルバはステルヴィオ峠をリズム良く降下。数百時間に及ぶ山でのトレーニングで得た技術が感じられるライドです。ラインを選び沿って走る、スタイルのある優雅さで下降。次の目的地Lago di Cancanoでのクライムに向けて進みます。チャンピオンアスリートのトレーニングは終わりがありません。
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